2011年11月25日金曜日

本年の山川菊栄賞決定

11月23日に選考委員会が開かれ、大橋史恵『現代中国の移住家事労働者-農村・都市関係と再生産労働のジェンダー・ポリティクス』(お茶の水書房)に決定したとのことです。近く本体にも書き込みますが、とりあえずここでお知らせします。贈呈式は三月で調整中とのことです。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/yamakawakikue.htm

2011年11月6日日曜日

労農派の歴史研究会第133回例会報告

「国民統一の基本綱領」の本文を学習しました。当時の社会党の過渡的政権から社会主義政権までの展望を、一番まともに成文化したものだと思います。中央でも地方でも、われわれは熱心に討議に参加しました。

 93年にできた細川政権は、この統一綱領に書かれているものとは違いますが、その[応用」として理解できます。しかしその後にできた、村山内閣は社会党のどんな綱領的文書にも書かれていないような、変則的な出来かたでした。それなのに細川内閣においては、社会党(とくに左派)は、しょっちゅう邪魔者扱いされていました。村山内閣においては、自民党におだてられ、うまくのせられて、けっこう良い気分でした。敗戦50年の年の「村山談話」など、歴史的な置き土産も残すことができました。こういうところが、現実政治の難しいところの一つではないかと思います。綱領的な次元で「近い」勢力と、感情的にはうまく付き合えず、「遠い」人だちとは(無理に一致させようとしないので)、案外、うまくやれる面があるのです。
 ただ、そうはいっても、レポートにあるように、村山内閣への参加が正しい選択であったかどうか、きちんと総括をしておくことは、大事だと思います。

 次回は[社公合意]を学習します。これは1980年に、飛鳥田委員長のもとで、社会党が公明党と合意して確認した文書です。共産党系の人だちと話していると、この「社公合意」が目本の政治を反動化させた、というような見方をしていることが多いので、驚きます。たしかに「日本共産党は、この政権協議の対象にしない」と明記してあるので「反共」という評価になるのでしょう。しかし社会党内では、飛鳥田委員長は、もっと右傾化せよという圧力に対して、「この程度にとどめた」のです。上記の部分以外は、悪くはないと記憶しています。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/myweb1_008.htm

2011年11月1日火曜日

『社会主義』2011年11月号目次

ご注文は社会主義協会へ。東京新宿・紀伊国屋書店本店、東京神田・東京堂書店、福岡・積文館書店新天町店でも販売しています。一冊600円
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特集 民主党政権2年間の検証
善明建一◇民主党結党から政権樹立15年の足跡を辿る
中島章夫◇世論調査(図表)から見る政権交代の2年間
山崎耕一郎◇民主党政権誕生とその歴史的意義―冷戦後、グローバル化への遅れた適応
広田貞治◇「ねじれ国会」と社民党の役割

佐藤保◇思い出すことども 私と社会主義協会(4)協会とのかかわりの始まり
武藤聡◇公務員の労働基本権の回復に向けて
町村進◇第3次補正予算と2012年度概算要求に見る地方財政
松永裕方◇資本主義の危機の深化と社会主義―ソ連社会主義崩壊から20
中村ひろ子◇批評 資本主義社会の中での「正義」の要求
小林晃◇「福祉国家」論について
鎌倉孝夫◇原発震災を考える()脱原発の理論武装
山下孝行◇大震災と原発事故で私たちの労働環境はどう変化したか
中村讓◇古典を読む⑱格闘するレーニン(1)『わが国の革命におけるプロレタリアートの任務』