2012年5月1日火曜日

『社会主義』2012年5月号目次

鎌倉孝夫◇金融・財政危機から国家の危機へ(上)
広田貞治◇混迷する国内外情勢と解散総選挙
特集 現存する社会主義の現状
善明建一◇「ドイツ左翼党綱領」の検討(上)
松永裕方◇キューバの経済改革で社会主義を考える
辻田純◇「中南米社会主義運動の現状」について
加納克己◇「中国の特色ある社会主義」をめぐって

伊藤修◇批評 「大学は今」
中野麻美◇雇用改革の現段階
津田公男◇活発化する改憲論議
梅川正信◇訪韓して韓国民主労働者との交流から得たもの
大槻重信◇変貌する日米安保体制
小川研◇古典を読む⑲ 『パリ燃ゆ』(二)

2012年4月28日土曜日

2012年4月28日更新

会報23号を掲載しました。
文献・資料に、学生運動の再建・統一にむけ階級的学生運動の全面展開を!!(1973)を掲載しました。
リンク集に、マルキスト インターネット アーカイブ2012、旗旗、社会主義協会北海道支局を追加しました。
山川菊栄賞に2011年度受賞作品を追加しました。
労農派の歴史研究会に136回研究会報告を追加しました
最近管理人のパソコンが故障し、その関係で資料室HPファイルが不調になり、かなり手直ししました。一部のページのURLが変わり、現在かなりのページで文献・資料目次に内部リンクできなくなっています。目次に戻る際はブラウザの戻るボタンをお使い下さい。順次修正していきますが、しばらく時間がかかります。ご理解下さい。表紙(トップページ)へのリンクは問題ありません。

今回の更新から全文ファイル添付は、原則としてpdfファイルとします。




2012年4月22日日曜日

社青同神奈川学協同窓会


上の神奈川新聞投稿記事は、明記されていませんが、社青同神奈川学協(社青同神奈川地本学生班協議会)の同窓会です。投稿者の原均さんから送っていただきました。転載および氏名を出すことの許可をいただきましたので、ここで紹介します。4月8日開催とのこと。
ここでのアップは控えた方がいいと思いますが、当日の写真もいただいています。16人が集まりました。
 上の画像ではわかりにくいかと思いますので、投稿全文をまず紹介します。
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  労働運動語り合った仲間
  団体職員原均60(鎌倉市)
 1970年代の労働運動の高揚期、当時の横浜4大学(横浜国大、市大、神大、関東学院)に「労働運動をやって世直ししよう」と語り合う学生グループがあった。
 卒業後、それぞれの道を歩んだが、最近、「そろそろみんな定年。集まらないか?」との声が上がり、日曜の中華街で久しぶりに再会。集まったのは県内外から16人。
 一組合員として労組を支えている人、単組や連合、地区労の役員を務めている人、労組書記、労働福祉団体職員、人権団体役員、労働行政職員、管理職になった人、退職した人、主婦。労働争議や障がい者問題、女性運動に関わっている人など多士済々だった。参加できなかった仲間の中には社会保険労務士や国会議員秘書などもいる。共通しているのは、20代で志した「働き方」と「世直し」へのこだわりだ。
 病気や家族の介護で欠席した人もいる。そういう年齢になったが、世の中はかつて夢想した通りにはなっておらず、非正規労働者の激増などの課題も浮上。「やることはまだたくさんあるよ」と、懇談が続いた。
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私と原さんは同年齢のようです。学生運動現役だったのは約40年前なのですね。私は1971年入学ですが、その40年前というと1931年で満州事変(9.18事変)の年です。中学高校大学で授業に満州事変が出てきても、はるか昔という感覚だったのですが、今の学生に私の学生時代を語っても同じ感覚を持たれるのでしょうね。

東京あるいは全国の社青同学協同窓会ができないか、元学協議長の鎌田さんと話したことがあります。誰かが国会議員に当選した時にお祝いを兼ねてやるのがいいのでは、ということになりましたが、残念ながらその機会はなかなか訪れません。国会議員候補者ならいるのですが。
(1989年反消費税ブームの時元大阪市立大学の喜岡淳さんが参議院議員に当選していますが、当時はまだ同窓会をやろうという雰囲気ではありませんでした)

来年、2013年3月は全国学協再建40周年です。あるいは、これを機会にするのがいいかもしれません。東京、全国学協の場合は、いろいろ意見の対立もあり難しい面もありますが、実現できればいいと思います。

2012年4月1日日曜日

『社会主義』2012年4月号目次

ご注文は社会主義協会へ。東京新宿・紀伊国屋書店本店、東京神田・東京堂書店、福岡・積文館書店新天町店でも販売しています。一冊600円
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特集 雇用破壊「合理化」に抗して
平地一郎    日本経団連の雇用戦略―新自由主義の労働市場改革
武藤聡      自治体における合理化の進行
持田幸雄     JR西日本の合理化攻撃に抗して
水沼剛       JP労組の現状と職場からの課題
下平正治      大震災後の職場状況と課題を考える
大内和夫      同じ職場で働く仲間として―岩教組臨時採用教職員部の取り組み―
清水哲男      臨時・非常勤職員の組織化
鈴木靖        地域から公契約条例運動の組織化
仙葉 久         全労働者の賃上げをめざした共闘体制の確立
布野幹夫      教育基本条例(案)の問題点と教育政策
田山 英次      第13回社民党全国大会を終えて
岸田清実      意識的な組織づくりと総合力の発揮
真鍋健一     原発はもうたくさんだ!―放射能のない安心してくらせる社会を―
第41回社会主義協会全国総会開催
石川克己      批評 プーチン大統領の復帰
小川研        シリーズ古典を読む⑲ パリ燃ゆ(一)―パリ・コミューンの誕生―
次号予告     

2012年3月27日火曜日

2011年度山川菊栄賞

 
●授賞式報告
3月24日(土)、午前中は昨年を思い出させる雨模様でしたが、午後からは青空が広がるなかで、第31回山川菊栄記念婦人問題研究奨励金の贈呈式がありました。対象者は大橋史恵さん、著書は『現代中国の移住家事労働者―農村・都市関係と再生産労働のジェンダー・ポリティックス』でした。
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  大橋さんは団塊第2世代の若き研究者である。東京外大で中国語を習得され、大学院で中国地域研究を始めるが、ジェンダーの視点を取り入れたいとお茶大に転校。2005年9月から1年間北京の清華大に留学し、北京に生きる農村出身女性たちにインタビューを試みた。外国人のインタビューはとても困難だったようだ。外部の人間がどうまとめるかに2年間思い悩んだ後まとめられた博士論文とその後の研究2編も加えての本書である。
……・・・・・・・・・・・・
 記念スピーチは、「北京からフェミニズムを再考する」というテーマで行われました。大橋さんは、2年前から山川菊栄賞第24回受賞作である『黄土の村の性暴力―ダーニャンたちの戦争は終わらない』を書いたメンバーたちの活動に協力していると言います。WAM(女たちの戦争と平和資料館―第21回特別賞対象関係者が設立)のつくったパネルを展示する活動ですが、最初は大学の構内から始まり少しずつ外に広がっているなかにジェンダーの視点の広がりを感じるそうです。1995年世界女性年北京会議で打ち出された「ジェンダー平等」は中国国内ではなかなか浸透しなかったが、この17年間には大きな社会変革が起き、そのなかでジェンダーの視点が広がってきている様子を語られました。

  著書の内容には触れられませんでしたが、大都市の女性は「家政サービス」を受けることで働きつづけ、農村女性は生き残りをかけて都市への「移住家事労働」に従事するようになったなかで、双方が目覚め始めている実態が描かれているので、そうした社会変化の一環としての、ジェンダー視点の広がりに希望を持ち、お話しいただいたのかなと受け止めました。
  スピーチの前に井上輝子さんが選考対象作品の紹介をされたが、大橋秀子さんの『金子喜一とジョセフィン・コンガー―社会主義フェミニズムの先駆的試み』の説明に私は「思い入れがあるなあ」と感じていたら、結びが「今日の受賞者大橋史恵さんのお母さまです」となったので参加者一同もちょっとした興奮状態になったことを付け加えておきたいと思います。(資料室会員 中村ひろ子)

●推薦のことば
加納実紀代
 かつて人民中国は女性解放の先進国だった。人民公社の共同食堂や託児所によって再生産労働から解放され、いきいきと生産労働で働く女性の姿が伝えられ、文革時代にはスローガン「女性は天の半分を支える」が日本の女性の羨望を誘った。しかし80年代、「改革・開放」とともに聞こえてきたのは「婦女回家」、「女は家庭に帰れ」だった。いったいどうなっているのか? 女性たちはそれをどう受け止めているのか?

 大橋さんのこの本は、「改革・開放」からグローバル化経済への接合という大変動期における再生産労働再編を大きなスケールで描き出しており、この疑問に十分に答えてくれる。超大国中国は国内に都市と農村という「南北問題」を抱えているが、大橋さんは北京の移動家事労働者に着目することから、「婦女回家」という再生産労働の再編は、女性だけでなく農村というもう一つの労働力の<貯水池>を巻き込みつつなされていることを発見する。そこには都市女性の「婦女回家」回避の願いと、都市への移動に「生き残り」をかける農村女性の切実な思いがある。両者は家事労働者リクルートの<回路>によってつながれるが、それは都市女性による農村女性収奪の<回路>でもある。しかし農村女性たちはたんにそれに回収される客体ではない。<回路>を利用しつつそれをすり抜ける行為体でもある。大橋さんはそうした動きを<水路>というオリジナルな言葉でとらえ、彼女たちのオーラルヒストリーを位置づけている。

 こうした成果を生み出した背景には、10年以上にわたる緻密な理論研究とフィールドワークの積み重ねがあり、マクロ、メゾ、ミクロの水準における分析の重層的組み合わせがある。それを可能にしたのは、まずは硬直した二項対立的視点ではなく、有機的相互的に物事を見るジェンダー分析の基本姿勢だろう。しかしそれ以上に大きいのは移動家事労働者に対する共感ではないか。大橋さんにとって彼女たちは、単なる他国の研究対象ではなく、日本の高度成長期に地方から都市に移動した母世代と二重写しになる。あとがきによれば、フェミニスト仲間でもある母上とはそうした会話がかわされたという。その意味ではこの本は中国の現在であるだけでなく過去の日本を照射するものでもある。さらにいえば、いっそうの少子化で移動家事労働者増大が予想されるが、その<回路>において日本の女性たちが収奪者にならないためにはどうあればいいだろうか。そうした未来を考える上でも意味を持つ。

 とは言うものの、あまりにもこの本は大部であり、内容も値段も高すぎる。この研究成果を踏まえ、ぜひとも一般読者にも読みやすい形での刊行を望みたい。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/yamakawakikue.htm

2012年3月11日日曜日

労農派の歴史研究会第137回例会報告

レポートで言われたように、この文書では「行政と企業の官民一体の意思決定構造に、
介入・参加し、規制する」ことによって改革を進めようという提起でした。70年代までの
労働運動が力をもっていた時代には、若い活動家には、「参加と介入など、生ぬるい」と受
け止められていました。80年代に入っても、その気分をもち続けていた人もいるでしょう
が、運動の力量はかなり落ちていました。

 この文書が決定された82年には、臨調行革がはじまり、官公労への攻撃が強まってい
ました。電電公社に民営化をへて、86,  87年に国鉄分割・民営化になります。労働運動の
側が、権力・資本の圧力・介入を受けて、オタオタしていたわけです。総評の力も落ち、
89年に連合に吸収されました。そういう時期に、出来た文書ですが、党幹部も、若い活動
家も、運動の後退がこんなに続くとは思っていませんでしたから、社会主義の力、労働者
階級の運動はますます強くなるという前提で、議論していました。

 「改革はすべて権力奪取後に」というのではなく、現在の闘いが大事だというのは、重
要なことだと思います。この文書が「改良闘争の過程そのものが社会主義だ」と言ってい
るのは間違いですが、「闘争の過程」を重視するのは大事なことです。

 これからまた労働運動が強くなる時も来ると思います。そういう時のためにも、資本と
権力機構をどのように攻め、変革するのかという議論は、こなしておかなければならない
と思います。EUを見てみると、現在、経済危機の中にあっても、労働組合は弱気になら
ずに要求し、必要な時にはストライキも行っています。国民もそれを容認しています。ず
っと昔からそういう力・落ち着きがあったのではなく、何度も挫折を繰り返した後に、立
て直して運動を続けているのです。日本の労働運動にも、挫折から立ち直り、高揚を作り
だすという粘り強さが必要だと思います。

2012年3月1日木曜日

『社会主義』2012年3月号目次

ご注文は社会主義協会へ。東京新宿・紀伊国屋書店本店、東京神田・東京堂書店、福岡・積文館書店新天町店でも販売しています。一冊600円
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横田  昌三
                      「社会保障・税一体改革『素案』」の問題点

特集           震災から一年
田山  英次                     大震災からの復興-現状と課題
松澤 悦子                      母親たちと一緒に放射能汚染と闘う
                              -暖かでしなやかな風と共に-
角田  政志                     学校現場のこれまでと今後の課題
小檜山 聡                      放射能汚染下の除染対策と労働環境
森岡 康志                      東日本大震災で明らかになった自治体労働者の課題
佐藤  隆一                      反原発の闘いを新潟から
田部 徹                      泊原発の運転中止と廃炉をめざして
奥村  英二                      核と人類は共存できない
熊田 哲治                      ヒロシマからフクシマへ

山崎 耕一郎                      大統領選挙を前にしたロシアの現実
近江 守                       日本経団連「経労委報告」紹介と批判
                              -定期昇給見直しに踏み込む-
津田 公男                      金正日死去後の朝鮮
高橋 広子                      批評
                               女性の貧困率の高さを考える
川本 富貴子                     学校事務臨時職員解雇攻撃と闘う