2011年9月28日水曜日

2011年9月29日サイト更新

文献・資料に、社青同全国学協再建総会議案の残り部分を掲載しました。これで掲載完了です。

会報22号を掲載しました。

労農派の歴史研究会に、第131回、132回研究会報告、第133回研究会案内を掲載しました。

リンク集を改訂しました。
 
約二ヶ月ぶりの更新になってしまいました。社青同全国学協再建総会議案は、ずいぶん時間がかかりましたが、やっと完了しました。社青同関係は社会党関係資料などと異なり、どこの図書館にも保存されていないものが大半です。貴重なものになると思います。
前に書きましたように、資料室のパソコンが壊れ、私の自宅パソコンにファイルを落として再構成したのですが、345ページを超える巨大ファイルになると作成支援ソフトの作成限界に近づいているようで、いろいろ不都合が起きます。リンク集は新たに作り直さざるを得ませんでした。

2011年9月26日月曜日

労農派の歴史研究会第131回例会報告

「新中期路線」は、当時の社会党左派が真剣に議論してつくりました。多くの国民の賛同を得られるように、配慮もしました。しかし結果として、国民の多数を代表する組織(労働組合、農民組合、その他)の指導部の賛同は碍られませんでした。

 1970年代というのは.「ニクソン・ショック」の後の時代です。「ニクソン・ショック」というのは、アメリカの経済が弱くなって、ドルの価値を維持できなくなり、世界経済を不安定にした区切りの出来事です。つまりアメリカを中心とした世界資本主義の弱さをさらけ出した時代になったのです。ソ連を中心とする社会主義の側の内部矛盾も、深刻になっていたようですが。こちらのほうはまだ実情が明らかではありませんでした。そこで西欧でも「ユ―ロ・コミュニズム」などの動きが、活発になっていたのです。「日本でも、遅れるな」という意識もありました。今に比べれば、周囲からの注目もあったと思います。

 しかし、前回の報告でも述べられていたように、「国民連合」(統一戦線)やその政府が実現しなかっただけでなく、その総括、原因の解明もされないまま、情勢が変わってしまったのです。ソ連が崩壊してしまって、落ち着いた総括の議論ができないような雰囲気になったのは事実ですが。問題点の解明はしなければいけないと思います。
 失敗の原因を、特定の人物、勢力に押しつけて、非難-糾弾するという昔の左翼の悪い体質も、克服されなければなりません。客観的に、不一致点を解明して、次の運動では改善する(それでも主導権争いは、なかなかなくならないでしょうが)ようにならないと、成功はおぼつかないと思われます。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/myweb1_008.htm

2011年9月23日金曜日

社会主義協会創立60周年記念出版

『社会主義協会創立60周年記念出版』のタイトルで、『社会主義』62号復刻版と『社会主義協会六〇年の歴史に学ぶ』の二冊が箱入りセットで社会主義協会から刊行されました。定価1000円。ご注文は社会主義協会へ。一般書店では販売していませんが、大型書店で社会主義協会の電話番号など連絡先を添えて注文すると取り寄せてくれることがあります。

『社会主義』62号は1956(昭和31)年10月発行で、「日本の社会主義」の表題でほぼ全ページが座談会にあてられて、巻末に「社会主義協会の任務について」が付いています。
座談会は1.2.の二部に分かれ、それぞれの内容は次の通りです。
1、五〇年の歩み:岩井章、木原実、向坂逸郎、大内兵衛、山川均、高橋正雄
2、さてこれから:岩井章、木原実、上妻美章、野中卓、太田薫、竹内猛、岡崎三郎

『社会主義協会六〇年の歴史に学ぶ』の内容は、次の通りです。
論文(『社会主義』2011年5月号)
 労農派マルクス主義と社会主義協会■小島恒久
 「社会主義協会規制」とは何であったか■佐藤 保
 社会主義協会と社会党強化の闘い■松永裕方
 社会主義協会の「分裂」と再建運動■善明建一
座談会(『社会主義』2011年1月号~4月号)
 出席者
  小島恒久、佐藤保、松永裕方
  山崎耕一郎、善明建一
なお、箱に次のように刊行意図が書かれています。
 社会主義協会は一九五一年六月に雑誌『社会主義』の創刊号をもって創立され、二〇一一年六月で六〇周年を迎えた。
 すでにわれわれは社会主義協会創立三〇周年において、『労農』『前進』『社会主義』の創刊号を復刻版として発刊し、戦前、戦後の日本におけるマルクス主義の正統な歩みを続けられた先達の苦闘と歴史を学んできた。
 これを踏まえて、社会主義協会創立六〇周年を記念して、二冊の出版物をここに発刊することにした。一冊は『社会主義』第六二号-「日本の社会主義五〇年の歩み 座談会」を復刻版として、二冊は『社会主義』二〇一一年一月号~五月号に掲載した「社会主義六〇年の歴史に学ぶI座談会、論文」を収録したものである。この二冊は日本の労働者運動史を社会主義協会の活動から証言したもので、二一世紀の日本における社会主義への道を研究し、展望していく上で貴重な指針
を問題提起しているものと確信する。
 多くの仲間で活用していただくことを切望する。

2011年9月21日水曜日

労農派の歴史研究会第132回例会報告

前回に学習したように、「国民統一綱領」は、60~70年代の社会党運動、そして「社会
主義への日本の道」や「新中期路線」をふまえて作られた文書です。作成の中心になった
勝:開田さんは、原則をふまえながら、諸階層、諸団体のおかれている条件、そごの人びと
の要求。にも配慮を欠かさず、文書をまとめました。

 この文書¨の特徴は「全野党共闘に支えられた国民連合政府」を目指すという点であると
いえます。当時、党の外では、共産党排除の連合政権か、社共中軸(民社党排=除)の統一
戦線政府か、という議論になうていました。「国民統一綱領」では、共産党も、公明党、民
社党も含む全野党の共闘を実現しようとしたところが、特徴です。社共共闘も、社公民共
闘も、社会党がどちらかの選択を決めれば、比較的簡単に実現できます。しかしそれでは、
労働者の一部を排除して戦線が分断されます。全野党共闘は、実現は難しいのですが、こ
れが実現できれば、政権の支持基盤は大きくなります。

 だか=らこの「国民統一綱領」では、全野党共闘の実現の難しさを良く意識して、構想を
立てています。大衆運動(国民運動)の広がりを前提に、反独占国民連合を形成しようと
いうことです。もちろんそれも、簡単にはできないわけで、できるようにするには、党の
抜本的強化が課題となります。党の力量の強化が、前提条件と言ってよいと思います。
 これも結果として実現できなかったということは、今では事実として明白です。なぜ実
現できなかったのか、それは、教科書には書いてありません。今までの社会党の文書のな
かにも、納得できるものはあまりありません。この点について、運動を体験した社会党員
が納ソ得できるような総括を行い、多くの人に理解されるように文書化することが、重要だ
と思われます。

 政権も、それを支える政党も不安定な現在、これまでの総括を生かすような状況が、来
るかどうかは不明ですが、理論的な用意は、しておかなければな・らないと思います。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/myweb1_008.htm

2011年9月20日火曜日

2011社会主義協会訪中団

 9月5日より9日まで、2011社会主義協会訪中団(佐藤礼次団長ほか四名)が中国・北京を訪問し、中国社会科学院マルクス主義研究院ほかを訪問し、理論交流をおこないました。『社会主義』11月号に詳しい報告が掲載される予定ですが、ここでも簡単に報告します。

日程は次の通りです。
9月5日 北京到着
9月6日 中国社会科学院経済研究所を訪問、斐小革研究員(中国資本論研究会秘書長)から中国での『資本論』研究の状況について報告を受ける。
9月7日 終日、中国社会科学院マルクス主義研究院と交流。中国側は今回の交流をそれまでから一歩高めて第一回中日社会主義研究者フォーラムとしました。日本側、中国側とも各五名が日・中の社会問題などについて発言しました。通訳の時間もあるので実質発言時間は一人十分となり、少し時間不足の感もありましたが、広汎な問題について意見交換ができました。
中国社会科学院公式HPに紹介があります。
http://www.cssn.cn/news/407226.htm
9月8日 見学(中国国家博物館)、自由時間(買い物)ほか
メンバーはいずれも何度か中国を訪問しており、北京の観光地はだいたい行っているので、天安門広場東側にある広大な中国国家博物館を見学しました。
9月9日 帰国

中国側は中日社会主義研究者フォーラムを毎年行いたいようですが、社会主義協会の力量も承知しており、今後については双方で協議することになっています。全体として、今回の訪中も大きな成果をあげたと言えるでしょう。

2011年9月1日木曜日

『社会主義』2011年9月号目次

ご注文は社会主義協会へ。東京新宿・紀伊国屋書店本店、東京神田・東京堂書店、福岡・積文館書店新天町店でも販売しています。一冊600円
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 特集 大震災と原発事故五ヵ月を経て
小島力◇帰れない朝
角田政志◇原発が子どもの未来、教職員の生活を破壊
内海幸一◇原発事故による自治体労働者の安全を確保せよ
五味明大◇福島第一原子力発電所爆発事故と労働者災害
資料 放射線の健康への影響についての調査
佐々木譲◇被災地後方支援と今後の町作り
気仙沼市職労◇震災発令の意味を理解しない市長と対峙して
豊巻浩也◇大津波は、「どんなところ」にやってきたのか
楢村秀子◇『中小企業白書』から大震災・原発事故を見る
中島修◇フクシマと向き合うことを確認・原水禁大会
山川均◇復興問題と社会主義的政策<再掲>
川上登◇地方公務員給与削減を通じた交付税削減を考える
<視点と眼差>浜田仁左衛門のこと・原均/『美しきものの伝説』・瀬戸宏
批評 小笠原福司◇それぞれの戦士の碑
小島恒久◇思い出すことども私と社会主義協会②労働者学習との関わり
2010年度山川菊栄賞受賞記念スピーチ
杉浦浩美◇女性の身体性の主張