*飯田敬輔『経済覇権のゆくえ』(中公新書)第5章
前回、学習したように、ギリシャをはじめ南欧の諸国(国名の頭文字をとってP 1 I GSと呼ばれる)の債務は、なかなか減りそうもありません。EUの危機は続きそうです。アメリカとEUが力を落としているような状況で、注目されているのが、今回のテキストにある中国経済です。中国も、先日来の世界株価暴落のきっかけをつくったように、危ういところはあるのですが、それでも、大国で、GDPの大きさでは、群を抜いています。基礎的なところを、頭に入れて、いろいろなニュースに惑わされないようにしたいと思います。
ところで、丸善、紀伊国屋などの大書店に行くと、世界情勢の注目点を表紙に大きく書いた本が、平積みになっていて、つい買ってみたくなります。最近、私の眼についたのが、『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(文春新書 エマニュエル・ドット著)、『ユーロ破綻そしてドイツだけが残った』(日経プレミアムシリーズ 竹森俊平署)、『押収解体ドイツ一極支配の恐怖』(東洋経済新報礼 ロジャー・プードル著)です。どれもEUのなかでドイツが独り勝ちであり、南欧諸国は財政破綻して、EUは崩壊するという趣旨です。
トッドは、経済にはあまり強くない様子ですが、他の二人は金融・財政には詳しい人です。本当にこの通りになれば、崩れかけているアメリカ、日本、中国の経済も、落ち込んでしまうでしょう。この通りになるかどうかは不明ですが、少なくともその危険性はある、ということではないかと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿