2014年4月30日水曜日

労農派の歴史研究会第157回例会報告

レポートをし、勉強会でいくらか議論した後で言うべきことではないのかもしれません
が、「強いのだか、弱いのだか判らない」というのが、率直な感想です。労働組合の組織率
は高くないし、ナショナルセンターにあたる組織が、幾つにも割れている。日本の物差し
で測れば、「弱い」という答えがでます。しかし労組側は弱気になってはいないし、労働時
間や年休の権利などは、きっちりと確保しています。ずるずると譲らされるという状況で
はありません。


 フランスの資本家階級は、フランス・ブルジョア革命のときには激しく封建勢力と闘い、
ドイツとの戦争の際にも、ドイツ軍と闘った。どちらの場合も労働者階級と共闘した。そ
ういう歴史の中で、資本家も労働者も、自らの主張は明確に主張するようになったように
見えます。 ドイツの人に聞いても、「フランス人は活発だ」「主張がはっきりしている」と
言います。ドイツとの戦争には連敗しているので、「フランス人は弱い」という感じもあり
ますが、個人の権利の主張は弱くありません。


 日本人と比べると、かなり違います。「日本の兵士は勇敢だった」と言われます。そうだ
ったのかもしれません。しかし先日、千葉県の野田地区の9条連で鴨さんが講演した時の
話を聞きました。「ほとんどの人が、解雇されて、それを認めてしまってから相談に来るの
で、闘いになりにくい。」と嘆いていたそうです。たぶんフランス人なら、解雇通告をされ
ても、それを認めないで相談にくるでしょう。「1人で闘え」といっても難しいでしょうが、
せめて、解雇通告を受けたままの状態(拒否して闘わなくても、承認もしない)で相談に
来れば、闘いになる可能性があります。ブルジョア的権利が確立しているフランスと、ブ
ルジョア革命をせずに、封建制時代の残存勢力、その後継勢力に抑えられている日本人と
の違いであるような気がします。

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